配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
本研究課題は,多変量モデルもしくは多次元分布モデルの母数推定において,従来の推定手法が何らかの欠陥をもち使用する上で修正が必要な問題を取り扱い,そのような問題を解決しうる有効な推定手法の開発とその際必要とされる新たな推定理論の展開及び現実のデータ解析での有用性を示すことを目的として実施された。主な内容は以下の通りである。 (1)線形回帰モデルにおいて説明変数の間に強い相関が存在するとき最小2乗推定法は不安定になるという欠点がある。これを克服するために,多重共線性の問題において経験ベイズ・リッジ回帰推定量を導出し,ミニマクス性という理論的有効性を示すとともに現実データの解析において安定で有用であることを示した。(2)この結果を多変量回帰モデルへ拡張した。(3)多変量混合線形モデルによる小地域の推定について有効な予測量の導出を行い,地下公示価格の予測問題に応用した。(4)小地域特性値の推定誤差の推定を行い,漸近2次不偏推定量が優れていることを示した。その他,(5)共分散行列の逆行列の推定,(6)母数制約下での推定問題,(7)多変量楕円分布における平均行列の縮小推定量について,その改良結果の頑健性の証明,(8)縮小推定量の平均2乗誤差行列の不偏推定の改良,(9)多変量正規分布の共分散の推定について平均情報を用いた改良についての新たなアプローチ,などについても研究成果が得られた。
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