研究概要 |
本研究は、学習による局面評価、概念の形成、及び効率的な評価器の自動生成という3項目を統合的に扱つことが特徴である.初年度には性能として満足すべきレベルの評価特徴の自動生成を実現し,2年目には評価特徴の分析,有用な概念抽出及びそのデータベース化,更には具体的な評価器についての研究を行なった.以下要素的な研究実績を示す. ◎評価関数に関する高度な研究 評価関数の自動獲得の研究では,理論ばかりでなく,実用的に充分な大きさの関数集合を高速に生成し処理しなければならない.このために,ネットワーク型及びパターン型について実験にもとずく研究を行ない,成果を得ている. ◎概念形成に関する枠組みの準備 評価特徴では構造情報が不完全なことが多いので,それを許すデータ構造の研究を行なった.また,概念間の一種の距離をもととして,概念全体を自動分類するための数学的手法,プロセスの時間順序に関する研究などで成果を上げた. ◎実働評価器の構築 個々の評価特徴に対応した計算を行なう評価器を、言語Javaを基礎とするバイトコードレベルでの部分計算手法を用いて実現するための,自己反映計算に関する研究を行なった. 本研究が対戦型ゲームのような単純な対象にとどまらず,金融予測やデータマイニングなどの実用的な事例にも,充分適用可能であることを示すことができた.
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