研究課題/領域番号 |
13680569
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
坂本 瑞樹 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (30235189)
|
研究分担者 |
花田 和明 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30222219)
図子 秀樹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (20127096)
中村 一男 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30117189)
長谷川 真 九州大学, 応用力学研究所, 助手 (00325482)
上瀧 恵里子 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40211297)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | プラズマ / プラズマ・壁相互作用 / 水素リサイクリング / 壁排気 / 壁飽和 / 長時間放電 / Hα線計測 / H_α線計測 |
研究概要 |
今後の核融合研究においてはプラズマの長時間定常維持が重要な課題となる。長時間プラズマにおいては、放電時間の短いプラズマでは観測され得なかった時定数の長い現象が発生する。このような現象のひとつである「長時間放電中に壁が飽和と再排気(吸蔵)を繰り返す現象」の機構解明のために、プラズマのH_α線強度の空間分布を測定するための多チャンネル可視分光システムの製作及び3次元中性粒子輸送コードDEGASの導入を行い、それらを超伝導トカマクTRIAM-1Mの長時間放電に適用するとともに粒子バランスの解析を行った。 TRIAM-1Mで達成された3時間放電においては、放電開始後約30分からH_α線強度が自発的に増加し、密度制御のための外部からのガス供給が自動的に停止し、プラズマの密度が壁からのリサイクリング粒子のみにより維持される現象、いわゆる壁の飽和が観測された。この放電におけるH_α線強度のトロイダル方向分布の測定結果から、壁飽和時の中性粒子束(リサイクリング粒子束)の増加はトロイダル方向全体からの寄与であることを明らかにした。また、この放電のプラズマ対向壁(ポロイダルリミター、真空容器)の温度の時間変化を測定し、それらの温度変化の時定数から、壁の飽和は真空容器壁の温度上昇に起因する水素ガス放出によることを明らかにした。さらに、壁が飽和と再排気を繰り返す現象は、壁の持つ水素インベントリーすなわちそれまでの放電の履歴に依存することを示唆した。DEGASコードのシミュレーションにおいては、プラズマ真空容器全体から一様に水素を放出させるモデルを適用して長時間のポロイダル方向のH_α線強度分布のシミュレーションを実施し、概ね計測結果を再現する結果が得られた。
|