研究課題/領域番号 |
13680688
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡 昌吾 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (60233300)
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研究分担者 |
川嵜 敏祐 京都大学, 薬学研究科, 教授 (50025706)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | HNK-1糖鎖 / グルクロン酸転移酵素 / 細胞接着分子 / 遺伝子欠損マウス / 長期増強(LTP) / 水迷路 / 硫酸基転移酵素 / HNK-1糖鎖抗原 / L1 / NCAM |
研究概要 |
HNK-1糖鎖は、昆虫から哺乳動物まで広く神経系組織に分布し、しかも時期特異的に発現する糖鎖である。申請者らは既に、HNK-1糖鎖抗原の生合成の律速酵素であるグルクロン酸転移酵素(GlcAT-P、GlcAT-S)cDNAのクローニングに世界に先駆けて成功している。また最初にクローニングしたGlcAT-P遺伝子を欠損したマウスの作成にも成功している。本研究ではこの遺伝子欠損マウスを用いて、以下のことを明らかにした。 1)GlcAT-P遺伝子欠損マウスの解析 GlcAT-P遺伝子欠損マウスをウエスタンブロットおよび免疫組織化学的解析を行ったところ、脳内の大部分のHNK-1糖鎖の発現が消失していた。特に消失が顕著であった海馬領域においてHNK-1糖鎖の機能を解析する目的で、電気生理学的解析を行った結果、本マウスは海馬CA1領域におけるシナプスの長期増強(LTP)に障害があることが明らかとなった。さらに本マウスは空間学習能力が低下していることが水迷路を用いた行動実験から明らかとなった。 2)第2のグルクロン酸転移酵素遺伝子(GlcAT-S)欠損マウスの作成 GlcAT-P遺伝子欠損マウスは大部分のHNK-1糖鎖の発現は消失しているものの、幾つかの脳の領域において特徴的なHNK-1糖鎖の残存が確認された。残存するHNK-1糖鎖の生合成にはGlcAT-S遺伝子が関与していると考えられたので、GlcAT-S遺伝子欠損マウスの作成を試みた。まずのGlcAT-S遺伝子欠損マウス作成のためのターゲッティングベクターを構築した。これをES細胞に導入後、相同組み替え細胞をPCR法でスクリーニングした。さらに、得られた相同組み替えES細胞をマウス杯盤胞に導入し、キメラマウスの作成に成功した。
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