研究課題/領域番号 |
13680732
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 愛知県がんセンター |
研究代表者 |
神奈木 玲児 愛知県がんセンター, 分子病態学部, 部長 (80161389)
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研究分担者 |
隈本 謙介 愛知県がんセンター, 分子病態学部, リサーチレジデント
金森 審子 愛知県がんセンター, 分子病態学部, 研究員 (00261173)
隈元 謙介 愛知県がんセンター, 分子病態学部, リサーチレジデント
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | セレクチン / リンパ球のホーミング / フコース転移酵素 / 硫酸基転移酵素 / CD44 / シアリル6-スルホLe^X / シアリルLe^X / フコシルトランスフェラーゼ / スルホトランスフェラーゼ / 細胞接着 / シアリル6-スルホLe^x / シアリルLe^x / CRE / GATA-3 |
研究概要 |
リンパ球は炎症の際に病巣に遊走するだけでなく、日常的にもリンパ節・皮膚・腸管などの組織にホーミングする。炎症反応の際も平常時のホーミングにおいても血管外脱出にあたってリンパ球はまず末梢の血管内皮細胞とセレクチンとその糖鎖リガンドを介して接着する。硫酸基をもたない通常のシアリルLe^Xは主として炎症時のリガンドであるのに対し、我々が最近同定したセレクチンの新規リガンドである硫酸化シアリルLe^X(シアリル6-スルホLe^X)は、主として平常時のホーミングで活躍するリガンドである。本研究では、リンパ球のセレクチンリガンド糖鎖の発現調節機構を、合成酵素の転写調節のレベルと翻訳後調節の機構の両面から解明を試みた。炎症反応の際の硫酸基をもたない通常のシアリルLe^Xの発現誘導は合成酵素フコース転移酵素VIIの転写誘導による。これまで我々の研究グループは、フコース転移酵素VII遺伝子の転写調節にはCREB/ATFファミリー、GATA-3、Sp1、MZF-1などの転写因子が関与する可能性を主張してきたが、本研究によりさらに転写因子THP-1(Gli-2)およびHIF-1αないし-2αの関与があることが判明した。また、硫酸化シアリルLe^Xについては、合成酵素であるGlcNAcβ:6-硫酸基転移酵素について検討し、リンパ球系細胞の平常時のホーミングで活躍する硫酸化糖鎖リガンドの合成には、GlcNAcβ:6-硫酸基転移酵素のアイソザイムのうちGlcNAC6ST-1およびHEC-GlcNAC6STが関与し、強い翻訳後調節機構が存在することが明らかになった。また、GlcNAcβ:6-硫酸基転移酵素の産物は、セレクチンと同じくリンパ球のホーミングに深く関与する接着分子CD44の細胞接着活性の調節においても重要な役割を演じていることが明らかになった。
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