研究課題/領域番号 |
13680786
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
小布施 力史 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (00273855)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ORC / ヘテロクロマチン / 染色体 / 質量分析 / 機能発現 / アフィニティー精製 / 複製 / プロテオミクス / 複合体 / 抗体 |
研究概要 |
ヒト細胞における染色体複製因子が関与する細胞機能プログラムの維持、切替のメカニズムを、複製開始複合体ORC (Origin Recognition Complex)の相互作用因子の実体からアプローチすることを目的とした。以下に示すように、ほぼ計画どおりに進捗し、ORCを中心としたネットワークの構成因子のいくつかが明らかとなり、細胞周期、チェックポイント、核内構造、クロマチン構造とORC機能ネットワークとの連携を示すことができた。さらに、技術的な検討とORC複合体の予備的な知見を得るために他の染色体構築因子および出芽酵母ORCの解析を併せて行った。 1.Flagタグを付加したORC1を発現する細胞を樹立し、効率よくORC1相互作用因子の分離精製することに成功した。 2.精製した複合体をSDS-PAGEにより分離し、可能なものはすべて同定した。これにより、ORC1とともに、ORC2、-3、-4、-5が精製され、複合体を形成していることが明らかとなった。また、機能未知の新規因子をはじめ、ヘテロクロマチンに結合する因子、核膜に局在する因子、ユビキチン化されたORC1の存在が示唆された。 3.これらの情報をもとに、ORC1の量が細胞周期やチェックポイントによって制御されていること、それにより機能的なORC複合体の形成が制御されていること、核構造あるいは染色体構造と連携していることが明らかとなった。 4.siRNAによるORC1およびCDC6の機能阻害により、これらの因子の活性が複製開始複合体のアセンブルの次のステップに重要な役割をしていることを示すことができた。 これらの成果は取りまとめ、現在投稿中である。また、投稿中の内容は米国NIHのM.L.Depamphilis教授による総説(Gene, in press)に取り上げられた。
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