研究課題/領域番号 |
13680800
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
加藤 秀生 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30111610)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | トリプトファンヒドロキシラーゼ遺伝子 / セロトニン細胞 / 神経節形成 / NeuroD遺伝子 / p-Chlorophenylalanine / in situ hybridization / ウニ幼生 / セロトニン受容体 / Northern blotting / fusion protein / 免疫化学 |
研究概要 |
ウニプルテウス幼生頂部神経節において早期に出現するセロトニン細胞で発現されているトリプトファンヒドロキシラーゼ(HpTPH)遺伝子の全配列決定を完了した。この遺伝子は479アミノ酸から構成され、触媒ドメインは脊椎動物の構造を保存していた。また、系統樹作製により、ウニ幼生HpTPH遺伝子は脊椎動物の構造に近いことが判明した。In situ hybridizationによる発現部位特定はtyramide signal amplification system導入によってHpTPH遺伝子発現はセロトニン細胞に限局されていることを明瞭に特定した。一方、p-Chlorophenylalanine処理によってHpTPH機能を阻害した幼生で解析した。その結果、幼生はHpTPH機能阻害を受けることによって、遊泳ができなくなることが判明した。つまり、幼生の運動器官である繊毛運動がセロトニン神経節の支配下にあることが強く示唆された。セロトニン神経節が形成されるときに伸張する神経繊維はin vivoでは当初幼生の中軸に強い指向性を示す。この分子機構を解明するために、脊椎動物で解明されつつあるnueroD蛋白の関与の解析を行った。プルテウス幼生からneuroD遺伝子を分離することに成功し、全長のほぼ80%に相当する約800塩基対のDNA配列解明を終了した。セロトニン神経節形成及び、神経系の形成は脊椎動物の脳における神経繊維回路形成と類似した分子機構が働いている可能性が強く示唆された。現在この遺伝子発現部位特定のためのin situ hybridizationの準備をしている。また、セロトニン受容体蛋白に対する抗体を同遺伝子の部分配列から合成したペプチドを用いて作製した。その免疫組織化学の解析結果から、セロトニン受容体細胞は胞胚腔でネットワークを構成し、二次間充織細胞由来であることを明らかにした。
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