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中枢性及び末梢性グリアによる再生神経の誘導機構について

研究課題

研究課題/領域番号 13680818
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 神経解剖学・神経病理学
研究機関東海大学 (2002)
福井医科大学 (2001)

研究代表者

鳥越 甲順  東海大学, 医学部, 教授 (50126603)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワード神経再生 / グリア / シュワン細胞 / 再生抑制因子 / MAG / 脱髄 / フィルムモデル / 再生誘導機構 / 脱髄化 / 免疫組織化学
研究概要

神経の再生過程にはグリアによる再生誘導機構が存在すると推測されるが未だに実証されていない。それは、グリアの動態を再生軸索との関連の上で捉えられるモデルが確立されていないからである。著者は生体内でありながらあたかも培養上の組織を取り扱うように再生神経を観察することができるフィルムモデル法を開発した。今回、フィルムモデル法を使ってグリアの再生誘導機構を成熟雌マウスの総腓骨神経と視神経を使って検討した。その結果、(1)切断遠位神経は中枢性、末梢性のいずれも切断後7日目から14日目までの期間に限定して再生阻害因子を放出し、再生発芽を抑制する。(2)ウエスタンブロッティング、電気泳動法、抗体による中和化、電子顕微鏡法の諸実験を通じて、放出される再生阻害因子は髄鞘関連糖タンパク質(MAG)であり、脱髄に伴ってMAGのうち細胞外ドメインが遊離し再生阻害効果を発揮する。(3)再生阻害効果を抗MAG抗体によって中和化すると再生神経像が光学顕微鏡下に観察できる。とりわけ、シュワン細胞の動態をフィルムモデルによって特異的に観察する目的で免疫組織化学法を今回開発し分析した。その結果、(4)シュワン細胞は切断近位と遠位の両方の神経端からそれぞれ遊走する。(5)近位由来のシュワン細胞と遠位由来とでは形態が異なっている。近位由来のシュワン細胞は紡錘形の細胞体から2本の長い突起を有し、それぞれの突起は4-5本の分枝を持つのが特徴である。遠位由来のシュワン細胞は突起も分枝も持たない。(6)遠位由来のシュワン細胞は日数を経るほどに次第に整列してくる。(7)遠位由来のシュワン細胞は、近位由来のシュワン細胞と接触すると整列しはじめ、両者の細胞による架橋形成が進む。(8)この橋を走行経路として再生軸索は伸長する。(9)近位由来シュワン細胞は遠位神経の方向へと整列するなどの所見を新たに得ることができた。

報告書

(3件)
  • 2002 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (14件)

  • [文献書誌] 鳥越甲順: "MAGによる再生神経の抑制と重複障害効果の制限"日本解剖学雑誌. 77. 86-86 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 井出千束: "末梢神経の再生"実験医学. 20. 804-810 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鳥越甲順: "末梢神経の再生機序"ペインクリニック. 24. 55-62 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鳥越甲順: "末梢神経の再生機序"脳の科学. 25. 203-208 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Torigoe,K.: "Inhibition of axonal regeneration by myelin-associated glycoprotein"Acta Anntomsca Nipponica. 77, Supplement. 86 (2002)

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      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ide,C.: "Peripheral neural regeneration"Experimental Medicine. 20, 5. 804-810 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Torigoe,K.: "Inhibition of axonal regeneration by myelin-associated glycoprotein"Parn Clinic. 24, 1. 55-62 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Torigoe,K.: "Inhibition of peripheral neural regeneration by myelin-associated glycoprotein"Brain Science. 25, 281. 203-208 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2002 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鳥越 甲順: "MAGによる再生神経の抑制と重複障害効果の制限"日本解剖学雑誌. 77・(supplement). 86-86 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 井出 千束: "末梢神経の再生"実験医学. 20・5. 804-810 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 鳥越 甲順: "末梢神経の再生機序"ペインクリニック. 24・1. 55-62 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 鳥越 甲順: "末梢神経の再生機序"脳の科学. 24・281. 203-208 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 鳥越 甲順: "剪定因子のMAGの化学的特性"第17回神経組織の成長・再生・移植研究会予稿集. (発表予定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 鳥越 甲順: "フィルムモデルと再生抑制"第18回日本整形外科学会基礎学術集会・予稿集. (発表予定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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