研究課題/領域番号 |
13680846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
上園 保仁 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (20213340)
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研究分担者 |
谷山 紘太郎 (谷山 絃太郎) 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70030898)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2001年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | GABA-B受容体 / G蛋白共役型受容体 / heterodimerization / Xenopus oocyte / heterologous expression / FRET / Electrophysiology / 共焦点レーザー顕微鏡 / 内向き整流性Kチャネル / CFTR |
研究概要 |
本研究ではこれら補助因子を必要とする受容体の機能的発現のメカニズムについての解明を、クローン化GABA-B受容体を用いて、(1)発現受容体の細胞内局在を免疫組織学的、ならびに共焦点レーザーを用いて特定し、(2)発現受容体の多量体化・複合体化をFluorescence Resonance Energy Transfer(FRET)を用いて、さらには(3)GABAB受容体刺激後のシグナル伝達機構を電気生理学的にアッセイし、機能性受容体の発現の分子メカニズムを総合的に解析しようとするものである。 (1)については、細胞膜上に機能的受容体が発現するときにはすでに細胞内で受容体が複合化しているという知見を得た。またHeat shock protein 90の活性阻害薬geldanamycinが細胞膜への受容体の移動、並びにdimerizationを抑制するという知見を得た。(2)については、まだ発現の最適化が完全には行われておらず、さらに検討を要している。(3)については、特にGABAB受容体について、GABAB-1R、GABAB-2Rを用いてアフリカツメガエル卵母細胞に機能的な受容体を発現させ、GABAの結合に必要な受容体サブタイプ、また、シグナルを下流に伝えるのに必要不可欠なサブタイプについて、どちらがその役割に関与しているかどうか検討した。そのためにGABAB受容体とG-proteinとを融合させたFusion proteinを作製し、これらを発現させ詳細に解析を試みた。これまでに、GABAの結合にはGABAB-1Rが重要であり、機能発現にはGABAB-2Rが必要であるという知見を得ている。つまり、「機能的であるためにDimerizationを必要とする受容体」において、1)Dimerizationに影響を与える薬物、2)受容体へのリガンド結合に影響を与える薬物(現在まで専らこの点に注目して薬物の開発が行われてきた)、3)機能活性をもつ部位に影響を与える薬物に分けてそれぞれ薬物開発が可能となるということを示唆している。これまでに得られた知見を通して、Dimerizationを形成する受容体に対しての新薬開発という観点からこの研究をさらに発展させていきたいと考えている。
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