研究課題/領域番号 |
13680847
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
井上 順雄 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (50159985)
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研究分担者 |
中山 孝 横浜市立大学, 医学部, 講師 (90150060)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 神経細胞 / Naポンプ / Na,K-ATPase / アイソフォーム / イオン輸送 / ES細胞 / 分化 / Na, K-ATPase / 細胞外カリウム / リン酸化 |
研究概要 |
ニューロンのNaポンプアイソフォームに特有な活性制御機構を、初代培養中枢神経細胞を用いて解析し、活性制御の主な要因が、α2型/α3型(神経細胞型)Naポンプの細胞外K^+による阻害とその解除によることを明らかにした。すなわち、無処理、無刺激の条件下(basalな状態)では、カルモジュリンの関与する機構により生理的濃度のK^+によりα2型/α3型活性だけが抑制されている。これに対して、グルタミン酸などの興奮性アミノ酸刺激を受けた後は、α2型/α3型活性の抑制が解除されることで、アイソフォームに特有な活性制御が起こることを示した。この活性制御機構は、細胞へのエネルギー供給が低下し細胞内ATP濃度が減少した時にも働くこと、ニューロンの成熟と共にこの活性制御機構が発達することも明らかにした。一方、Naポンプのα鎖のリン酸化量がグルタミン酸刺激によって増加することを明らかにし、活性制御機構とNaポンプのリン酸化の関連を示した。一方、マウスおよびサルの胚性幹細胞(ES細胞)を、全く新しい方法で短期間かつ高効率に神経細胞に分化させることに成功した。ES細胞のコロニーをAstrocyte Conditioned Medium (ACM)中で浮遊培養することによりSphere形成を行なう。数日以内に、Sphere表層に神経幹細胞が分化する。その後、SphereをACM中で接着培養して、ドーパミン神経細胞を高い割合で含む神経細胞へ分化させた。また、この神経細胞にα2型/α3型Naポンプが発現することを明らかにし、Naポンプアイソフォームの発現と活性制御の機構の解析にも応用できる可能性を示した。さらに、ES細胞から分化誘導したカニクイザルの神経幹細胞をパーキンソン病モデルサルに移植し、細胞を移植した脳内でドーパミン産生が上昇することをPET解析により確認した。
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