研究課題/領域番号 |
13680878
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
坂口 博信 獨協医科大学, 医学部, 助教授 (30162291)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ジュウシマツ / キンカチョウ / 歌学習 / 聴覚フィードバック / 歌制御中枢 / 可塑性 / プロティンキナーゼC / 誤差信号 / プロテインキナーゼC / 脳可塑性 |
研究概要 |
1.ジュウシマツ成鳥雄が聴覚入力を遮断されて歌が変化している時、発声中枢RAで、シナプス可塑性の分子マーカーであるプロテインキナーゼC(PKC)の免疫反応性が一過性に上昇する。このことは、聴覚フィードバック阻害が、ジュウシマツ脳のRAに、PKC発現上昇を伴う神経回路の可塑性を誘導した事を示唆している。このPKCの発現上昇の起源を明らかにするために、学習回路のRAへの最終出力核であるLMANの片側破壊後、聴覚入力を遮断したジュウシマツで、PKCβ1の免疫組織化学を行い、RAでの免疫反応性を破壊側と非破壊側で比較した。その結果、破壊側で免疫反応性の上昇が抑制された。これは、歌学習回路からの誤差信号によって、PKC発現の誘導が起こるということ強く示唆している。 2.RAをふくむキンカチョウ脳スライス標本を作製し、カルシウム・イメージング法により、LMAN入力の神経伝達物質のグルタミン酸による細胞内Caイオン濃度上昇を観察した。この上昇はNMDAレセプター・アンタゴニストによって大部分抑制された。次に、グルタミン酸刺激後、PKCβ1の免疫組織化学を行ったところ、膜への移動によるPKCの活性化が、観察された。この結果は、RAに可塑性が誘導される初期過程に、NMDAレセプターを介した細胞内Ca^<2+>イオン濃度上昇によるPKCの活性化が関与していることを示唆している(NeuroReport2003)。
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