研究課題/領域番号 |
13680894
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岩本 義輝 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (50184908)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | サッケード / 適応 / 運動学習 / サル / 小脳 / 室頂核 / 可塑性 |
研究概要 |
1)小脳室頂核眼球運動関連部位(fastigial oculomotor region, FOR)の不活性化サルにおいて一側のFORを不活性化すると、同側に向かうサッケードが著しいhypermetriaを示す。このhypermetriaが様々な大きさのサッケードに対するゲインの一様な変化(即ち、parametric gainchange)であるか、それともサッケード振幅によらない一定の大きさのオーバーシュート(即ち、constant error)であるかは未解決の問題であり、ネコを用いた研究の結果からは後者が示唆されている。サルを用い、一側FORのムシモールによる不活性化の効果を上記の点に注目して解析した結果、同側へのサッケードのhypermetriaはparametric gain changeによることが明らかになった。 2)FOR活動のサッケードゲイン適応に伴う変化FORの不活性化実験の結果から、室頂核が適応に関与するならば、サッケードゲインの減少を誘発した際に同側の室頂核バースト活動が増加することが予想された。この予想を実験的に検証した。室頂核バーストニューロンについて、適応前後の活動を比較したところ、ゲインの減少に対応してバースト活動の増加が認められた。適応の全経過にわたってゲインの減少量とニューロン活動の増加量はよく似た時間経過で変化し、両者の間には有意な相関があった。以上の結果は、小脳室頂核の活動変化とサッケードゲインの変化の間に因果関係があることを示唆する。
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