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カント『純粋理性批判』の発展史と18世紀ドイツ哲学

研究課題

研究課題/領域番号 13710001
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 哲学
研究機関新潟大学

研究代表者

城戸 淳  新潟大学, 人文学部, 助手 (90323948)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードカント / 純粋理性批判 / ドイツ哲学 / 発展史 / 自己意識 / 統覚 / 自我 / 誤謬推理 / 窃取 / 超越論的観念性 / 無限 / アンチノミー
研究概要

本研究は、『純粋理性批判』(以下『批判』)にいたるまでのカント理論哲学の発展史を、18世紀ドイツ哲学の文脈のなかに跡づけ、カント哲学の歴史的な根源を再構成しようとするものである。本年度はとりわけ、『批判』に集約されたテーマ・思想単位から振り返って、前批判期から1770年代までの発展史を、当時の哲学的状況との関係のなかでとりまとめることを試みた。
そのテーマとして(超越論的観念論の基本構造、アンチノミー論の諸主題などとならんで)、自我論あるいは自己意識論をとりあげたが、その研究に基づき、論文「カントにおける自己意識の問題」を発表した。この論文では、まず1770年代に自己意識が統覚として演繹の問題圏に導入された経緯を遺稿にもとづいて跡づけ、ヴォルフやメリアンなどに見られる18世紀当時の統覚概念との関係を論じた。ついで『批判』第一版の誤謬推理論における純粋カテゴリーによる自己意識モデルと、ウルリッヒ、ピストリウスなどによるカント批判から余儀なくされた第二版での論点移動とを確認した。最後に演繹論における「統覚の総合的統一」を、それまでの自己意識論のアポリアを克服するための、新たな自己意識の<総合モデル>の構築の試みとして掘り起こした。
今後このテーマについてさらに研究をすすめ、『純粋理性批判』第2版におけるcogito ergo sumをめぐるカントの新たな解釈についての論考を発表する予定である。
また、カントの啓蒙思想を18世紀ドイツの文脈のなかに置くことを試みた論考「啓蒙時代における成年市民の概念-カント『啓蒙とはなにか』を読む」(図書『賢い大人になる50の方法』に収録)を発表した。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 城戸淳: "カントにおける自己意識の問題--超越論的主観と統覚の総合的統一"新潟大学人文学部『人文科学研究』. 110. 1-34 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 栗原隆, 城戸淳ほか: "賢い大人になる50の方法"新潟大学現代社会文化研究科プロジェクト. 212 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 城戸淳: "現象と空間--カント超越論的感性論における窃取モデルの論理"人文科学研究(新潟大学人文学部). 107. 1-27 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 城戸淳: "カントと無限の問題"日本カント協会編『日本カント研究2カントと日本文化』. 2. 83-100 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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