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カテゴリに基づく帰納推論における概念構造・素朴理論の影響

研究課題

研究課題/領域番号 13710041
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関関東学院大学

研究代表者

岩男 卓実  関東学院大学, 法学部, 助教授 (00312091)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワードカテゴリに基づく帰納推論 / 類似性 / 概念構造 / カテゴリ / 帰納推論 / 凝集性 / 被覆度 / 分散度
研究概要

「スズメは血小板の造成にビタミンKを利用している.アヒルも血小板の造成にビタミンKを利用している.とすれば,全ての鳥類が血小板の造成にビタミンKを利用しているだろう」という推論のように,推論の前提と結論が全て「あるカテゴリCは属性Pを持っている」という形を取る帰納推論をカテゴリに基づく帰納推論と呼ぶ.この形の推論では,「スズメ」や「鳥類」といったカテゴリが中心的な役割を果たしているからである.つまり、カテゴリに基づく帰納推論とは,前提に置かれたカテゴリの特徴を,それらを包含する上位カテゴリや,前提カテゴリと同じ基礎レベルのカテゴリへと敷衍する推論である.我々は直接経験によってのみではなく,推論によっても知識を拡張するが,カテゴリに基づく帰納推論は,そのような知識を拡張する推論として重要なものの一つである.そのため,カテゴリに基づく帰納推論は,日常生活においても科学的研究の世界においても,多く見られる.
本研究は,カテゴリに基づく帰納推論をはじめとする従来の推論研究を概観した上で,その認知過程を明らかにすることを目的として行われた.
レビュー研究では,カテゴリに基づく帰納推論を含む近年の推論研究の動向と今後の課題について検討した.推論過程そのものを明らかにしようとする推論プロセス研究と,人間がより効率的で正確な推論をできるような支援について研究を行う推論支援研究に分けることで,全体的な動向を詳細に検討した.また,推論の持つダイナミックな性質を強調することで,新たな研究の方向性について論じた.
実験的研究では,カテゴリに基づく帰納推論の確証度判断における概念構造の役割について検討した.概念構造を操作するに当たり,a.定義的特徴の有無,b.カテゴリラベルの有無,c.カテゴリの階層,の3つの要因に着目した.3つの実験の結果,カテゴリの階層が確証度判断に影響することが示され,カテゴリに基づく帰納推論の持つダイナミックな性質が明らかになった.

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 岩男卓実: "カテゴリの凝集性がカテゴリに基づく帰納推論に及ぼす影響"教育心理学研究. 49・4. 469-479 (2001)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 岩男卓実: "推論 -推論のプロセスとその支援-"児童心理学の進歩. 2002年版. 24-49 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 岩男卓実: "カテゴリの凝集性がカテゴリに基づく帰納推論に及ぼす影響"教育心理学研究. 49・4. 469-479 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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