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学級崩壊現象への学校臨床心理士による対応の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 13710079
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関群馬県立女子大学

研究代表者

田中 志帆  群馬県立女子大学, 講師 (30325980)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード学級崩壊 / 小・中学生 / 学校画 / インタビュー / 学校でのストレス対処 / 教員・友人関係 / 学校適応 / 小学生 / 中学生の攻撃性 / 教員像 / 臨床心理士 / 支援の方法
研究概要

本年度は小学校での学級崩壊現象が起きる諸要因、学校でのストレス対処方略ならびに子どもの学校適応についてのアセスメント法を探索する調査研究を行った。昨年の調査において教員イメージと中学生の攻撃性との関連が示唆されたため(田中,2002)、予備調査として教員と子どもとの関係性と学校画との関連を、小学生203名について検討した。次に学校適応、教室での気分、教員イメージを問う項目で構成された質問紙調査と学校画を、小・中学生1350名に実施。同被調査者のうち82名の小学生に、学校や家庭でストレスが生じた場合、学校でどのようなストレス対処を行うのかを尋ねる個別インタビューを行った。
その結果得られた知見は以下の通りである。(1)小学校低学年では、描画に描かれた友達の数と教員への心理的近接性とは負の相関が有った。つまり学校画で友達の数を少なく描く子ほど、教員と親密になりたい願望が高いことが推測された。(2)小学校1年生で描かれた自己像と教員像の距離の平均値は133ミリであるのに、2年生では42.5ミリ、と急激に近くなっていた。学校画に描かれた自己像と教員像との距離が、学校や教員に慣れ親しんでいるかの指標になる可能性、小学校1年生から2年生の時期が、教員に対する信頼感の育成に重要であることが推察された。(3)友達とのトラブルが生じた時の対処について、小学校3年生は「解らない」「先生に言う」という回答が多かったが、6年生は「先生に言う」のは減少していた。中学年と高学年では、ストレス対処に教員を関与させる程度が異なる可能性がある。(4)自己像や友達像を学校画で小さく描く子ほど、友達と親密になりたい願望が高いことが推測され、学校で友達をいじめたことがある子ほど、学校画で先生像を大きく描く傾向が見られた。以上から、学級崩壊の支援・対策には、特に小学校1〜3年生における教員への信頼感の育成が重要であると考えられた。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 田中志帆: "中学生の攻撃性の様相-教員認知や通塾状況を含めて"日本教育心理学会第44回総会発表論文集. 44. 53 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 田中志帆, (以下研究協力者)難波愛, 三好和子, 早川けい子: "臨床心理士から見た学級崩壊現象"こころの科学(第18回日本精神衛生学会大会一般演題抄録). 18・1(未定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 田中志帆: "小学生の描く学校画の諸特徴-教員への心理的近接性との関連"群馬県立女子大学紀要. 25号(未定). (2004)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 田中志帆: "中学生の攻撃性の様相-教員認知や通塾状況を含めて-"日本教育心理学会第44回総会発表論文集. 44. (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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