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心理治療における作業同盟の確立過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13710083
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関札幌学院大学

研究代表者

岩壁 茂  札幌学院大学, 人文学部, 教授 (10326522)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード臨床心理学 / 心理療法 / カウンセリング / 治療関係 / 作業同盟 / 心理面接 / 治療的効果 / 治療的因子 / 治療過程 / 治療効果
研究概要

カウンセリングや心理療法がその効果を発揮するためには、治療者と患者(またはクライエント)のあいだに作られる信頼関係が治療開始後早期に確立され、維持されることが重要である。この信頼関係は、作業同盟という概念によって理論化され、感情的なつながりと治療的作業や目標に関する合意という二つの基底もとに治療者と患者のあいだに作られる協力関係として理解されている。本研究は、作業同盟がどのように確立されるか、治療者の印象、クライエントの体験尺度を用いた測定値という3つの情報源からの記述を行い、作業同盟の確立に寄与する因子を同定することを目標とした。特に、作業同盟の水準に関するカウンセラーとクライエントの評定のずれが面接の成果とどのような関係をもつのかという点に焦点を当てた。
これまで多変量解析手法を用いて、作業同盟の水準や治療者とクライエントの評定のずれが治療の進行とともにどのように変わるのかという点に関して量的分析を主として行った。さらに、特に作業同盟の確立がされなかった事例群と作業同盟が十分に確立された事例群を取り出し、面接のやりとりの内容分析に着手した。その目的は、作業同盟の水準という点で大きく異なる2群を比較することにより、異なる作業同盟水準における面接のやりとりの特徴をより明確にするためであった。今後は作業同盟の確立に寄与する因子をより浮き立たせるために、中断事例を集めて、継続事例との比較を行いたい。治療の事実的な失敗を意味する治療の中断は、作業同盟が確立されなかった典型例である。よって、中断例を上記のような比較をより効果的に行えるであろう。治療の中断を防ぐことは、学校カウンセリング心理療法をはじめ、全ての臨床の場面において極めて重要な課題である点で、中断事例における作業同盟の確立過程をとして含めることは本研究の臨床的意義をさらに高めると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Iwakabe, Shigeru: "The pluralistic nature of the field of psychotherapy : A response to Al Mahrer"Journal of The Hellenic Society of Psychology. 第10巻1号. 25-30 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 岩壁茂, 小山充道: "心理臨床研究における科学性に関する一考察"心理臨床学研究. 第20巻5号. 443-452 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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