研究課題/領域番号 |
13710107
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
東村 岳史 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 助教授 (20273211)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | アイヌ研究 / アイヌ文化 / 戦後 / 「アイヌ研究」 / 「アイヌ文化」 |
研究概要 |
平成14年度は北海道で計3回の文献資料収集と聞き取り調査を行なった。文献に関しては、これまで継続してきた新聞記事資料の収集に加えて、「アイヌ文化」関連の研究報告書など主要なものを押さえることができた。また、聞き取りについては、研究者、「文化」団体関係者、被調査者などを当たったが、まだ絶対数が少なく断片的なデータしか得られていないことは否めない。ただ、文献資料の主要なものを収集し終えたところで、特にこれまで研究蓄積の乏しかった1950年代から60年代にかけての動向について、概論から具体的な記述へと展開していく基盤は整えられたと思う。それは以下のような点に関してである。(1)1950-60年代における「アイヌ研究」は、アカデミズムの中で高い地位を占めていたわけではないものの、注目度や出版点数などからみて決して低調ではなかった。(2)「アイヌ文化」保存活動は研究者を中心に細々ながら継続され、文書や映像に記録されたものは少なからずあるが、それはその後必ずしも有効活用されているとはいいがたく、それが今日の「アイヌ文化」伝承活動にも影響しているらしいと推測される。(3)アイヌ民族主体の「文化」への取り組みは低調ではあったが、具現化しなかった試みを含め、事実関係をさらに掘り起こす余地がある。残された課題としては、聞き取りを中心に、和人研究者、関係諸機関、アイヌ民族がどのような関係を取り結んでいたのか、前後の時代との連続性を視野に入れながら明らかにしていくことがあげられよう。
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