研究課題/領域番号 |
13710177
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 九州共立大学 |
研究代表者 |
露口 健司 九州共立大学, 経済学部, 講師 (70312139)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 校長 / 人事配置 / リーダーシップ / 価値適合 / 教頭 / 教務主任 / 研究主任 / 学校組織 |
研究概要 |
本研究において得られた主な知見は、下記の4点に整理することができる。 1.本研究費の調査を通して、規模の大きい学校に対して行政経験のあるベテランの男性校長が配置される傾向が認められた。こうした結果から、人事行政サイドが校長=管理者モデルに立脚した上で、校長の人事配置を実施した様子を伺い知ることができる。しかしながら、管理あるいは統治を目的とした配置バタンでは、校長の管理スキルに重点が置かれるため、学校組織の変革や特色化、あるいは、校長とリーダー層教員との適合性、校長と各教員との適合性の観点は捨象されてしまう。 2.校長=変革者モデルによって、校長とリーダー層教員との配置における適合性を検討したところ、校長が変革型リーダーシップを発揮している学校では、リーダー層教員も変革型リーダーシップを発揮する「リーダーシップの連鎖的効果」が認められた。本研究では、相互影響力の強い校長及びリーダー層教員をセットとして学校に配置することの重要性を指摘している。 3.学校組織における技術要因・意識改革要因・境界要因の変革においては、リーダー層教員のリーダーシップによる代替的効果が認められたが、経営要因にはそれが認められなかった。経営要因については、校長のリーダーシップによって変革されるところが大きい。ただし、この場合にも、リーダー層教員との「総合的なリーダーシップ」によって、その効果は拡充されることが検証されている。 4.校長の価値観と教員の価値観の適合度が、教員個々の職務態度(組織コミットメント)に対してポジティブな影響を及ぼすことが認められた。組織文化と教員の価値観の適合度についても同様の結果が得られている。これらは、企業組織に認められるように、類似の価値観を有する者が組織の構成員となるような人事配置システムを支持する根拠となりうる。
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