研究課題/領域番号 |
13710243
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国語学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
白井 純 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助手 (20312324)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
|
キーワード | キリシタン文献 / 印刷技術史 / 落葉集 / 節用集 / 漢字字体 / JIS漢字 / 字体・字形 / 電子テキスト / 画像データベース処理 |
研究概要 |
先に制定されたJIS漢字規格表である「7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化拡張漢字集合(以下、X0213)」は、「7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化漢字集合(以下、X0208)」を拡張し、現代日本語を符号化するための十分な文字集合を提供することを意図して、人名・地名ほか、主に近代以降の各分野の文字資料に基づいて収集している。ところで、このJIS漢字が過去の各時代の文献に用いられる漢字をどれだけ包摂できるのかは大きな関心事であり、今後の研究が期待される分野である。 今年度は、前年度にJIS漢字を用いてコード化し併せて画像付き単漢字総索引を作成した『落葉集』が金属活字を用いて印刷されているという特徴をもとに、キリシタン版の印刷技術についての考察を進め一定の成果を得た。『落葉集』はキリシタン版の印刷に使用された文字種の多くを掲出するが、印刷にあたって準備されたストック活字は非常に少なかったことが異体字掲出の状況によって把握され、このことは、10万字のストック活字を擁した同時期の駿河版とは対照的であって、印刷技術史としてみた場合にも興味深いことを指摘した。 また、『易林本節用集』のJIS漢字を用いたコード化と文字切り出しを行い、これを画像付き単漢字総索引とし、『落葉集』との比較を行った。『易林本節用集』は『落葉集』と同じく通俗辞書として一般には説明されるが、掲出文字種、延べ文字数ともに『落葉集』に倍する規模であり、異体字出現についてもさらに検討が必要であることを指摘しておく。
|