研究課題/領域番号 |
13710248
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国語学
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
土井 光祐 実践女子大学, 文学部・国文学科, 助教授 (20260391)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 鎌倉時代語 / 法談聞書類 / 明恵 / 観智記 / 中世語 |
研究概要 |
鎌倉時代の法談聞書類の内、解脱聞義聴集記、華厳信種義聞集記を中心に原本通りの厳密な電子化テキストを作成して、データベースの構築に着手した。聞書類は、純粋に「聞書」のみで成立しているものは皆無であり、何らかの編集の手が加えられ、大半が大幅な増補が加えられている。解脱聞義聴集記、華厳信種義聞集記も例外ではなく、電子化テキストの作成並びにデータベース化においては、これらの情報も付加していった。又、単に語論レベルのデータベースに留まるのではなく、コピュラ文を中心とする注釈形式の問題、問答体の問題を始めとした構文論的観点からの考察にも利用し得るコンテクスト形式のデータベースの構築を行った。 また、高山寺、神奈川県立金澤文庫所蔵の法談聞書類の調査も行い、写真版に基づいて、電子化テキストの作成を継続させた。具体的には、高山寺蔵観智記の再調査、並びに、称名寺蔵(金澤文庫保管)止観心要聞書鎌倉時代写本、同菩提心論聞見鈔鎌倉時代写本、同菩提心論見聞鎌倉時代写本などである。 成立基盤となる寺院毎の学問活動の個性が色濃く反映しており、東大寺、高山寺、称名寺等が、相互に如何なる相違を有しているかという点も非常に重要なポイントとなる。従って、用語のみならず内部構造(文章構成)の問題、関係学僧の事績の整理なども行った。 未だ網羅的なデータベースとまではいかないが、課題として、これらの複眼的な視点に基づいたデータベースの構築を継続させることによって、同時代の他資料との違い、室町時代以降の抄物との異同といった未解決の問題について、非常に有効な手がかりが得られるものと期待される。
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