研究課題/領域番号 |
13710278
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
尾崎 俊介 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30242887)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ペーパーバック / ハーレクイン・ロマンス / ローラ・ジーン・リビー / アメリカン・ペーパーバック / ドロップアウト小説 / ペーパーバック版文芸誌 |
研究概要 |
平成14年度については、1960年代末から1970年代にかけて北アメリカ(カナダを含む)地域で流行した「ハーレクイン・ロマンス」という大衆向けロマンス小説専門叢書に焦点を絞り、このペーパーバツク叢書が、従来男性を主たる顧客としていたアメリカのペーパーバツク産業の体質を変え、女性を市場に取り込んでいった経緯について、明らかにすることを目指した。 この目標を達成するため、平成14年8月29日より9月17日までアメリカ合衆国に滞在し、主にカリフォルニア大学ロサンゼルス校においてThe Publishers' Weeklyなどの一次資料にあたり、またその他の関連資料の収集などの日査を行なった。また帰国後には収集した資料の整理と分析を行った。 そしてその結果、ハーレクイン・ロマンスの出版とその普及に対する世論の反応、とりわけフェミニズム陣営からの賛否両論の反応について、概要を把握することができた。またハーレクイン・ロマンス以前の時代に出版されていた大衆的な女性向けロマンスの出版史についても、ある程度の知識を得ることができた。中でも19世紀末から20世紀初頭にかけて絶大なる人気を博したLaura Jean Libbeyという女流作家についての知識を得られたことの意義は大きく、まだ日本ではその名前すら知られていないこの女流作家の文学史上に占める意味を明らかにすることを今後の研究目標の一つとすることができた。 以上のような研究成果については、平成14年11月16日に名古屋の中京大学にて行われた日本アメリカ文学会中部支部会において口頭発表を行った他、その内容をさらに発展させて論文の形にまとめ、論文集『文化のカレードスコープ:英米言語・文化論集』(共著:英宝社より平成15年4月30日刊行予定)の中に掲載されることになっている。
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