研究課題/領域番号 |
13710285
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 名古屋産業大学 |
研究代表者 |
中川 直志 名古屋産業大学, 環境情報ビジネス学部, 講師 (70321015)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | tough構文 / 極小主義 / 音韻素性 / 空演算子 / pied piping / X^0 / 生成文法 / 長距離移動 / 非特定性 / ミニマリストプログラム / 古英語 / NP移動 / 不定詞節 / vP |
研究概要 |
本研究においては最新の生成文法の枠組みに基づき、tough構文の派生と統語構造について、共時的視点と通時的視点の両面から調査を行ってきた。本年度の研究成果の一部は名古屋産業大学研究紀要(Nakagawa(2003)"Phonological Interpretation and Null Operator"に掲載されている。Chomsky(2001)等で提案されている極小主義理論によると、空演算子はそれが移動する限りにおいて音韻素性を持たなければならないが、実際に音声が具現化することはない。この事実に対する理論的理由付けが必要となるが、本年度の研究では空演算子がX^0範疇であるとする仮説をたて、それが、空演算子が音韻的に具現しないという事実と結びつくのかどうか、結びつくのであれば、どのように結びつくのかという点を中心に、理論的、経験的調査を行った。 Chomsky(2001)はproやPROが移動しているにもかかわらずPied Pipingを伴わない理由として、それらがX^0範疇であるからという仮説を立てている。この仮説を空演算子にも援用できるば、空演算子が空である理由となるが、Chomsky仮説自体その真意が定かでない。まず、空演算子は音韻素性を持たないのか、それとも音韻素性を持っがそれを元位置に残したまま移動できるのか、という点から明らかにする必要がある。これについて本研究ではOPが長距離移動しなければならず、それゆえに音韻素性を持たなければならないという結論を理論的に導いた。すると、空演算子は音韻素性を持つがそれが具現することはないということになるが、これについて本研究においては空演算子がX^0範疇であるためDによる形態的認可を受けることが出来ず、音韻素性が具現できないという結論を理論的・経験的に導いた。
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