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ドイツ語の動詞表現における出来事の認知と概念化について-日本語との対照研究-

研究課題

研究課題/領域番号 13710297
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 独語・独文学
研究機関琉球大学

研究代表者

野上 さなみ  琉球大学, 法文学部, 講師 (80325828)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード対照言語学 / ドイツ語学 / 日本語学 / locative alternation / 接頭辞be- / 複合動詞 / perspective / 格 / 意味論 / 語彙的条件 / sein+P.II / haben+P.II / 主題役割 / 所属概念
研究概要

日独両言語における、lokative Alternationと呼ばれる名詞句が交替する現象についての対照研究にあたり、研究実施計画では接頭辞be-を伴う動詞を中心に扱う予定であったが、範囲を少し広げてそれ以外の動詞も含めて、まず「事物や利害のやりとり」を表現する動詞とそれに伴う名詞の格にも焦点を当てて検証を進めた。この動詞群の『事物・利害の受け取り手』は、ドイツ語では与格の、日本語では助詞「-に」を伴った名詞句によって表されることが多い。ドイツ語の与格と日本語の助詞「-に」の意味範囲の相違に着目し、(1)それぞれの意味領域の基調となるのはドイツ語では『利害の被り手』という役割であり、日本語では『事物の受け取り手』という役割であること、(2)それゆえに助詞「-に」は、実際に何かを受け取らず利害のみの被り手である名詞句を表すことが許されないこと、(3)助詞「-に」に対するこの制限を補う形で、日本語では複合動詞や迷惑受動態が機能していること、を示したのが次ページに記載した論文である。このテーマは平成15年度以降も研究課題として継続する。名詞句の交替に関しては、特にドイツ語の接頭辞be-を伴った動詞とその基本動詞の間に起こる事例に焦点を絞った。本年度の成果は、学術雑誌Neue Beitrage zur Germanistik(日本独文学会編集)に投稿中で、結論をまとめると以下の三点になる:(1)この名詞句交替は、話者の視点を転換する機能として定義できること、(2)より具体的には、出来事全体を時間的に測定するための基準となる対象を取り替える機能であること、(3)接頭辞be-を伴った場合の方が、より包括的な視点が話者に与えられること。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 野上 さなみ: "ドイツ語の与格(Dativ)表現と日本語のヤリ-もらい表現について"機関紙「ニダバ」,西日本言語学会編. 第32号. (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 野上さなみ: "ドイツ語の自動詞におけるInkrementalitatについて"古浦敏生先生御退官記念論文集. (未定). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 野上さなみ: "ドイツ語における"HABEN+P.II-構造"と項の主題役割および所有概念の関係について"西日本言語学会編 機関誌「ニダバ」31号. (未定). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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