研究課題/領域番号 |
13720001
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
尾崎 一郎 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (00233510)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | コミュニティ / マイノリティ / フェミニズム / 差異 / 司法制度改革 / 都市 / 多様化 / 裁判所 / 外国人 / フェミニズム法学 |
研究概要 |
本年度は、昨年度の作業の継続として、現代日本の都市社会における地域コミュニティ秩序の変容における「差異」の位置づけの分析と、「マイノリティ」問題に象徴される現代日本社会の多様化を1つの重要な契機かつ背景画とする司法制度改革についての調査研究を行った。 前者については、本質主義と構築主義の相克、確信犯的な「本質」主義といった前年の知見について、さらに理解を深めるべく、理論的分析を中心に行った。依然結論を得るには遠い状態であるが、我々の「身体」(として認識しているもの)に係留された解釈行為としての相互認識(区別・差別)の存立こそが、差異問題の核心にあることは理解できつつある。となると、やはり問題は「身体」とはなにか、「自己」とはなにか、という哲学的問題に帰着してしまうが、そのような問題自体を正面から扱うことはせず、間接的アプローチとして、生活紛争のメカニズムの再整理および現代の社会変動におけるコミュニティ(論)の位相についての分析を行い論攷として発表した。 後者については、司法制度改革審議会の最終意見を承けて裁判所組織内で自主的に行われた裁判所の人事の在り方についての研究会のメンバーだった法学者へのヒアリングを軸に、公表資料などの幅広い検討を行った。日本社会の均質性の象徴的存在である官僚的司法組織の自己改革の動向の把握を狙ったものである。当該研究会の出した結論もさることながら、当該研究会の審議のありかた自体に「社会」を見出そうとしたが、成果の公表にはもうしばらく時間が必要である。
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