研究課題/領域番号 |
13720003
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
小谷 眞男 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (30234777)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | イタリア:スペイン / 刑事法史 / 名誉と恥 / 嬰児殺 / 姦通 / 生活世界 / 法多元主義 / 国際情報交換 |
研究概要 |
1次資料に関する作業については、2001年度中にNapoli国立古文書館で収集したNapoli控訴院管轄区内における1901年〜1917年までの名誉の事由に関わる刑事裁判事例22件の訴訟記録の綿密な解読を順次おこなった。そのほか、現地で収集したイタリアおよびスペインの刑事法制史関連諸資料(上訴審資料や議会資料等)を詳細に分析した。 また年度はとくに各国語関連文献を幅広く収集した。現地の古書店や新刊書店からカタログを取寄せ、日本から取次ぎを通すなどして逐次購入した。これらの文献を、もっぱら上記1次資料の文脈化作業のために利用しつつ、個々の裁判事例の歴史的位置付けとイタリア法文化の特質を明確にする作業をおこなった。 論文としては、まず嬰児殺で有罪となったある陪審裁判事例(f.74-f.3729,1901)に関するケース・スタディを、最初のエチュードとして発表した(項目11参照)。その他の裁判事例の分析結果も、順次とりまとめつつある。また、実定法レヴェルでのイタリア法の特質を確定するために、近刊予定の図書のなかの1章として、名誉の事由をめぐる伊・仏・独・西の4カ国比較法史を執筆し提稿した(項目11参照、印刷中)。 こういった作業を通して、イタリア近代法空間における名誉の法文化の輪郭を、貝捲通してミクロ的に、かつ比較法史分析を通してマクロ的に、解明する準備がほぼ整いつつある。
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