研究課題/領域番号 |
13720025
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
民事法学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
新堂 明子 北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (00301862)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | パートナーシップ / Uniform Partnership Act / Revised Uniform Partnership Act / デフォルト・ルール(任意規定) / マンダトリー・ルール(強行規定) / 家族信託(民事信託) / 事業信託(商事信託) / アメリカ信託法 / プルーデント・インベスター・ルール / ファイナンス理論 / 分散可能リスク / 分散不能リスク / 分散投資義務 / 受託者の責任 |
研究概要 |
平成14年度は、アメリカにおいて小規模な事業組織として利用されるパートナーシップとその法を検討した。 パートナーシップは、2人またはそれ以上の人々により任意に契約が締結され、彼らにより所有される組織である。契約に従い、各人は事業組織に金銭、財産、労働、技術等を投入し、各人は事業組織から利益と損失を分配される。パートナーシップと各人の関係は、プリンシパルとエージェントの関係である。 1914年に、Uniform Partnership Actが制定されたが、パートナーシップは時代とともに形を変え発展したのに対し、その法は放置された。1980年代後半から90年代前半に入り、ようやくRevised Uniform Partnership Actの改正作業が進んだ。改正内容をまとめると、(1)契約がパートナーシップの内容を決定し、それが明らかでなければ、Actが適用される、すなわち、Actはデフォルト・ルールであると確認したこと、(2)各人の信認義務を広範に規定したこと、である。これらの特徴は、他の事業組織と共通するが、多少の程度が異なる(比較は今後の課題である)。 アメリカのパートナーシップに対応するものとしては、日本には代理や組合が存在するが、同じ法制度ではない(比較は今後の検討課題である)。 以上のように、検討課題が山積し、公表に至ってはいないが、来夏までには、公表の目処を付けたい。なお、他の事業組織である信託の研究も進めたが、信託には、家族(民事)信託と事業(商事)信託が存在するため、本研究とは直接に関係するわけではないが、前提知識として家族法の検討が必要であると痛感した。そこで、日本の家族法に関する判例研究を公表した(新堂明子「民事判例研究」北大法学論集53巻5号1497-1517頁)。
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