研究課題/領域番号 |
13730024
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済統計学
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研究機関 | 横浜国立大学 (2002) 長崎大学 (2001) |
研究代表者 |
永井 圭二 横浜国立大学, 国際社会研究科, 助教授 (50311866)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 生存時間解析 / セミパラメトリックモデル / 利子率の期間構造 / 逐次解析 / GARCH / U-統計量 / 流動性プレミアム / セミパラメトリック / 比例ハザードモデル / 生存時間分析 / 変化点問題 / U統計量 / 更新定理 / 債券データ |
研究概要 |
セミパラパラメトリックな生存時間分析の統計的解析方法の理論的考察を行い、経済パネルデータへの適用可能性を探った。本年度考察の対象としたのは経済活動において様々な形で観測されるDuration過程に対する統計的逐次解析の手法とセミパラメトリック検定の融合的適用の問題である。想定した経済現象は債券先物取引および債券オプション取引の取引時間間隔で、それをDurationとみなし価格プロセスとの関連での同時推測するモデリングが考察の対象になった。特に考慮の対象になったのは利子率の期間構造またはイールドカーブの変化に対して、Duration過程のパラメータの変更が行われるかどうかの検定であったが、通常の債券価格過程で用いられる拡散過程もしくはそれらの弱極限としてのGARCHモデルとの同時推定の問題がきわめて困難な問題であることを認識するに至った。第一の問題は強度関数などの無限次元パラメータを無裁定条件などの経済学的な根拠をあたえて拡散過程またはGARCHモデルと結びつけることが統計的推測の範疇を越えているという点にあった。ひとつの解決の方法としては価格過程の値を所与としてマルコフタイプの強度関数を想定し、そのパラメータ関数を推定するというやり方が考えられる。これについては試論的結論を得たが、考慮の余地が多いことを認識した。また第二の問題は流動性の問題で、季節的な要因、本源証券の発行時期の資金需給および発行量の関係、指標銘柄の問題など、利子率の期間構造モデルを越えた流動性プレミアムの問題をどのように取り扱うかという問題であった。この問題はDurationのプロセスに直接的に影響を与えるため、マイクロデータのDurationを取り扱う問題では経済学的考察を経たモデリングを構築する必要がある。 また、Durationに対するセミパラメトリックモデルの統計的解析の基本的手法となるU統計量の漸近的性質を調べるためのDecouplingの方法について論文を公表した。
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