研究課題/領域番号 |
13730028
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経済政策(含経済事情)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
川端 望 東北大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (20244650)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 中国 / 鉄鋼業 / 製鉄業 / 山西省 / 小高炉 / グローバリゼーション / 宝山鋼鉄 |
研究概要 |
本年度は、昨年度おこなった中国山西省での実態調査と国内での資料収集にもとづき、詳細な調査報告書を作成した。特に山西省嵐県・交口県における調査については、写真とその解説を含む詳細な報告や政策提言を作成した。これらは、「2001年度中国山西省環境学術調査報告書」(共著:東北大学学際科学研究センター発行)に収録されている。また、昨年作成した論文「世界の中の山西省鉄鋼業」については中国語訳を作成の上、関連研究者や山西省政府関係者に配布し、コメントを頂いた。 以上のように、グローバル競争のもとでの山西省地域製鉄業の再編成については、一定の研究成果をあげることができた。山西省の小規模製鉄業の歴史は長いが、近代以後のそれは、天然資源の有利な賦存と、もっぱら低価格を評価する未成熟な市場セグメントの存在に依拠して存続してきた。「改革・開放」政策によって企業設立が自由化されたために、小規模製鉄業は一気に発展した。しかし、一方ではグローバルな競争の激化と市場の成熟、他方では環境汚染の深刻化によって、再編成を迫られつつある。新たな条件に対応するためには、長期的な視野からの設備投資、体系的な生産管理と技能養成、環境対策が必要である。環境対策は、京都メカニズムの活用を含めて、国際的な支援を得られる可能性がある。 なお、山西省でのインテンシブな実態調査に基づく研究に重点を置いたため、中国鉄鋼業全体については具体的な論文等を残すことができなかった。この点は反省されるべきである。
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