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インフレの慣性は準合理的期待で説明可能か

研究課題

研究課題/領域番号 13730065
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 財政学・金融論
研究機関広島大学

研究代表者

千田 隆  広島大学, 経済学部, 助教授 (00304387)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード金融政策 / インフレ=産出変動 / フィリップス曲線
研究概要

マクロ経済学者の多くは自然失業率仮説を受け入れ,インフレと失業との間の長期的なトレードオフの関係を否定するようになった.そして,最近は新しいトレードオフ,すなわち,インフレ変動と産出変動との間のトレードオフが注目されるようになってきている.またそれに伴い,中央銀行の目的も,インフレと失業の水準の加重和を最小化するのではなく,インフレと産出の分散の加重和を最小化するというように定式化されるようになってきている.そして,多くの理論論文によって「この中央銀行の損失関数の下で,いかなるタイプの金融政策ルールが効率的かつロバストであるか」という問題が考察された.
確かにこのテーマに関する理論的研究は盛んに行なわれているが,この問題の実証的研究はまだ多くない.本論文の目的は,インフレ変動や産出変動の決定因を実証的に明らかにすることである.本稿は,Taylor(1994), Svensson(1997),およびBall(1999)の理論的研究に基づいており,また,本稿で得られた実証結果はこれらの理論研究と整合的なものとなっている.
Taylor-Svensson-Ballモデル(以下,TSBモデル)は,IS曲線,フィリップス曲線,および金融政策反応関数の3本の方程式からなる.このTSBモデルにおいて,インフレ変動や産出変動はこの3本の方程式の中のパラメータの大きさによって決定される.本稿では,18のOECD諸国のデータを用いてクロスカントリー分析を行ない,金融政策反応関数の政策パラメータとインフレ・産出変動との関係,およびフィリップス曲線の傾きとインフレ・産出変動との関係を調べた.
この実証研究から得られた主な結果は以下の2点である.第一に,金融政策ルールの反応係数の値が大きい国ほどインフレ率が低く安定していること.第二に,フィリップス曲線の傾きが小さい国ほど産出の変動が大きくなっていること.本稿では,合理的期待に基づくモデルと適応的期待に基づくモデルの両方を用いて分析した.(本稿は,現在,投稿中.)

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 千田 隆: "少子高齢化、貯蓄率、および金融資産選択行動"郵便貯金に関する委託研究報告書. 2002-11. 1-38 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 西脇廣治, 内田滋編: "経済学コア・シリーズ『金融』"勁草書房. 157-176 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 西脇廣治, 内田滋編: "経済学コア・シリーズ『金融』"勁草書房(近刊). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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