研究概要 |
本研究の最大の成果は、インド国デリー市(Indian Institute of Technology)にて開催されたInternational Conference on Management of R&Dに参加し、"Strategic Issue in R&D Management"分科会にて報告した"Resource-based View of Strategic Alliances(論題)"および、当該報告の基調となった論文"Global Strategic Alliances : Theoretical and Empirical Perspectives", Banwet, D. K., ed, (2003)Management of Research & Development in the New Millennium, Macmillanである。 当報告では、(1)日本における標準化活動の現状(国際標準の重要性があまり理解されていない現状)、(2)欧米の取り組み(a.標準化によってマーケットを制する基本方針のうえに成り立っている欧州の基本戦略と、欧州各国が国家規格を欧州規格として統一した上で、さらにこれを世界標準化するためのロビーイングが盛んにおこなわれていること、b.ISO、IEC、ITUなどの各国際標準化機関には1,000以上のテクニカルコミッティ及びサブコミッティがあるが、幹事国になると自国が有利になるように影響力を行使できるため、欧州が積極的に幹事国を引き受けてる様態、c.米国はデジュール標準が事実上欧州に支配されてきたので、デファクト標準やフォーラム標準という別の方法をとってきたが、近年はデジュール標準に力を入れる必要を認識し、国家技術移転促進法によってもこの傾向が促進されていること)、(3)今後の日本の標準化戦略のあり方、について定量的な分析成果報告が行なわれた。くわえて本研究では、標準化戦略と関わって企業間提携の重要性の高まりから、戦略的提携(サプライヤー・システム含む)の理論化を試みてきた。 本研究費のお陰で、総務省主催のITUビジネスセミナーに2年連続して参加出来、また、国際会議ではじめて報告する機会を得ることが出来たことを感謝しています。
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