本年度においては、既存研究の体系的なレビューを行うとともに、来年度における事例研究のための予備調査を行った。 既存研究のレビューでは、組織、戦略、マネジメント・コントロールの各分野を対象に、関連研究を体系的に取り上げ、いかなる知見が得られてきたかを明らかにした。特に着目した点は、環境からの情報の収集と利用を阻害する要因および促進する要因として何が識別されてきたか、である。 事例研究のための予備調査としては、サンプルとする企業の候補をいくつかに絞り込み、公表されたデータと簡単なインタビュー調査を通じて、当該企業の組織、戦略、経営管理システムの概況を把握した。 これらの作業を基に、来年度における事例研究のための仮説と研究設計を構築しており、年度中には作業を終える見込みである。
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