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日本企業における経営者報酬契約の仕組みと利益マネジメント

研究課題

研究課題/領域番号 13730117
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 会計学
研究機関阪南大学

研究代表者

乙政 正太  阪南大学, 経営情報学部, 教授 (60258077)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードインセンティブ / 経営者報酬契約 / 利害調整 / 経営者報酬
研究概要

経営者と株主の間の契約関係を円滑に進めるためには、経営者の機会主義的行動を抑制し、株主の利害に沿うような行動をとらせるコントロールメカニズムが必要である。経営者と株主の利害の対立を削減する効率的はインセンティブ・システムを設定することであり、経営者報酬契約はその代表的な例として一般に知られている。これは株主の利害に沿う行動には報奨を供与し、株主の利害に反する行動にはペナルティーを科すシステムである。
本研究の目的の一つは、経営者報酬と企業業績が正に連動しているかどうかである。経営者報酬と会計利益もしくは株価との密接な関係は、経営者報酬契約が経営者と株主の間の利害調整としての機能を果たしていることを意味する。
この点については、次のような実証分析の結果が得られた。経営者報酬と会計利益は強くプラスに関係していた。わが国の経営者報酬契約は、黙示的であったとしても、企業収益を追求するインセンティブが経営者に与えられる仕組みを有していることが明らかにされた。また、実績利益と予想利益の差である予想利益誤差も、経営者報酬と統計的にプラスの関係を示していた。
さらに、経営者報酬と会計利益の関係がどの局面でも一定であるかどうかも確かめられた。経営者報酬と会計利益の直線関係は一定ではなく、経営者に対して非対称的なパフォーマンス評価が存在した。当年度の会計利益が前年度の会計利益を下回る場合に、経営利益に対する経営者報酬の反応は高まることがわかった。
本研究のもう一つの目的である利益マネジメントの可能性については、データ検証をすることができなかった。けれども、会計利益と経営者報酬が連動しているので、経営者は自己の有利になるように恣意的に会計利益を操作するインセンティブをもつかもしれない。この点に関する検証は今度の課題である。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 乙政 正太: "ストック・オプション制度と経営者インセンティブ-理論的予測と経験的証拠-"阪南論集 社会科学編. 37・4. 77-92 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 乙政 正太: "わが国における経営者報酬と会計利益の関係"会計. (発表予定). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 乙政 正太: "ストックオプション制度と経営者インセンティブ-理論的予測と経験的証拠-"阪南論集(社会科学編). 37(4). 77-92 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2016-04-21  

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