研究概要 |
今年度も引き続き非アルキメデス的幾何学やその周辺からのアプローチにより,代数多様体の周期やそれに付随した微分方程式についての考察を行った.これはほぼ研究計画に述べた内容と同等であると言えるが,前年度の一般的考察を基礎としたp-進解析や非アルキメデス的解析に固有の理論の展開を目指した.また,今年度は退化した曲線の周辺での一意化微分方程式の振る舞いや高次元化への手がかりについても幾つかの結果を得た.本研究とも関連が深く,また以前から継続して研究を行っていた正標数の一意化可能曲線の自己同型を保つ変形理論の代数的及び解析的構成については,オランダのユトレヒト大学にGunther Cornelissen氏を訪問し,共同研究を更に押し進めた.国内での研究者との交流については,東北大学の石田正典氏(12月)を訪問した.
|