研究課題/領域番号 |
13740024
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 城西大学 |
研究代表者 |
小木曽 岳義 城西大学, 理学部, 講師 (20282296)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 弱球等質空間 / 概均質ベクトル空間 / 相対不変式 / ゼータ関数 / ガンマ因子 / 代数群の表現 / 不変式論 / 等質空間 / 表現論 / 超局所解析 |
研究概要 |
簡約可能代数群Gの等質空間XにGの非自明な放物型部分群が作用し稠密な開軌道をもつとき、Xは弱球等質空間と言われる。弱球等質空間は対称空間を含み、更に球等質空間の一般化でもある。 Gが一般線型群のときは概均質ベクトル空間を含み、概均質ベクトル空間の研究に弱球等質空間の理論が使える。研究代表者は群Gが2単純、3単純の場合の研究をすすめ、その過程で、2単純概均質ベクトル空間の全ての相対不変式を決定し論文に発表した。また、2単純概均質ベクトル空間の重要な例である(SL(5)×GL(3), Alt(5)+Alt(5)+Alt(5))について、弱球等質空間の理論を用いてその空間に付随するゼータ関数の関数等式に現れるガンマ因子を明示的に計算した。またこの考察により、従来の概均質ベクトル空間の理論だけでは見えていなかった隠れた新たな関数等式を発見し、もとの関数等式と新しくみつかった関数等式の間に非常に美しい群論的関係があることが考察出来た。この空間に対応する弱球等質空間は10次の一般線型群を5次特殊線型群の2次交代テンソル表現で割って得られるものであるがこれから、新たにいくつかの小さな概均質ベクトル空間が得られるが、それらが全て正則概均質ベクトル空間にならないと、ゼータ関数の関数等式に現れるガンマ因子の計算はうまくいかない。そのうちのひとつは、群が簡約可能で、既に分類されている正則概均質ベクトル空間と一致した。しかし、他の2つの空間はいずれも群が可解代数群になり、従来の分類理論が使えないので、双対空間への同型写像の群論的性質を用いて正則性を示した。この空間は従来の超局所解析などの方法で計算できず。そのため長い間計算されずに残っていた重要な例であった。この結果については、論文作成中である。
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