研究課題/領域番号 |
13740031
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 埼玉大学 (2002) 東北大学 (2001) |
研究代表者 |
下川 航也 埼玉大学, 理学部, 助教授 (60312633)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 結び目 / デーン手術 / 双曲多様体 / 本質的局面 |
研究概要 |
双曲結び目に沿ったデーン手術は、ほとんどの場合双曲多様体を生み出すことがThurstonにより示されている。よって、双曲結び目のデーン手術の主な研究課題の一つとして、その例外の場合(例外的デーン手術)の特徴付けがある。例外的デーン手術は、Thurstonの幾何学化予想を仮定すると、可約的な場合、本質的トーラスを含む場合、巡回的な場合、有限的な場合、そして、(基本群が無限群の)ザイフェルト多様体を産む場合に分けられる。Dunfieldは、例外デーン手術が巡回的な場合に、その手術スロープ近くに本質的曲面の境界スロープが見付かることを示した.また、可約的な場合と、本質的トーラスを含む場合については、そのその手術スロープ自体が本質的曲面の境界スロープとなっている。今回の研究では、例外的手術一般の場合に付いて、同様の結果を示した。また、有限的な場合とザイフェルト多様体を産む場合については、その距離の評価も得た。この結果により、今まで場所が不明であった例外的デーン手術のスロープも、その結び目の外部空間の本質的曲面の様子を調べることにより、見付けることが出来るようになった。 用いた手法は次の通りである。結び目の外部の基本群のSL(2,C)への表現の指標全体の成す空間を考え、その複素1次元成分(曲線)を固定する。その情報を用いてスロープに対し定義されているノルムを取ると、例外的手術のスロープはノルムが小さい、という事実を用いて、良い性質の極限点を曲線上にみつける、と言うものである。そして、その極限点から生成される本質的曲面の境界スロープが求めるものである。
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