研究課題/領域番号 |
13740051
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
高倉 樹 中央大学, 理工学部, 助教授 (30268974)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | シンプレクティック商 / 余随伴軌道 / 指数 / ラグランジュ部分多様体 / 幾何学的量子化 / ミラー対称性 / 運動量写像 / 指数定理 / シューア多項式 / フェアリンデの公式 |
研究概要 |
研究計画調書・交付申請書に挙げた研究目的 1.シンプレクティック商として得られる空間の各種不変量の解析 2.ラグランジュ部分多様体の交叉理論における代数的構造の考察に関して、得られた結果および進展について報告する。 目的1については、前年度に引き続き、コンパクト・リー群の余随伴軌道たちからシンプレクティック商として得られる空間について、体積や特性数の具体的公式について考察した。前年度に得られていた3次元特殊ユニタリ群の場合の部分的結果を、多少一般化することはできたものの、一般次元の場合まで結果を拡張することを含めて、多くの問題を今後の課題として残すこととなった。 目的2については、「ラグランジュ・トーラス束の構造を許容する整ケーラー多様体に対し、前量子化束を係数とするコホモロジー群の次元と、ホロノミーに関するある条件をみたすファイバーの個数とが一致するであろう」という(幾何学的量子化における)古典的な問題を、ミラー対称性の見地から捉え直すことができた。実際、上記のファイバーの個数は、ミラー多様体内に定まるある2つのラグランジュ部分多様体の交点の数に等しく、ホモロジカル・ミラー対称性予想は、上記の問題に対する解答をその一部として含んでいることが判明した。重要な例として、シンプレクティック・トーラスが考えられるが、この場合はミラー対の具体的な記述が知られており、それを利用することにより、明白な形で上記の問題に対する対応を与えることができる。さらに、整シンプレクティック群の射影表現などを含めて、現在これらの結果を総合的にまとめる作業を行なっている。
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