研究課題/領域番号 |
13740076
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 大阪女子大学 |
研究代表者 |
會澤 成彦 大阪女子大学, 理学部, 助教授 (70264786)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | リー代数 / 表現論 / 量子力学 / 差分方程式 / リー対称性 / 特殊関数 |
研究概要 |
この研究はリー代数の表現論を差分演算子により再構築することにより、特殊関数の差分バージョンとでも呼ぶべきものを定義し、その性質を調べると共に、差分方程式の代数的な扱いを可能にすることが目的である。昨年度の研究で、-∞から+∞に分布する無限個の格子点の場合の特殊関数の具体形、そのような差分バージョンの特殊関数を解とする差分方程式を得ている。次に、これらの特殊関数を基底とするヒルベルト空間を作りたいのであるが、ここに大きな困難がある。一般に、特殊関数の直交性は重みつき積分で与えられるが、対応する差分バージョンでは重み関数がwell-definedにならず、発散級数となってしまう場合がある。 今年度は主な結果は次のとおり。 (1)重み関数の発散の問題はかなり深刻であり、いかにして連続関数の距離空間から、離散化された関数の距離空間を作るかと言う大きな問題である。この問題は未解決のまま残ってしまった。 (2)正準交換関係の代わりに差分化したe(2)を用いて量子力学を定式化することを試みたが、不確定性関係との整合性に問題を生じることがわかった。 (3)相対論的な枠組みの中で、波動方程式(クライン・ゴルドン方程式)の差分化を行い、その対称性がリー代数so(4,2)の差分表示により与えられること、およびリー代数の差分表示と量子代数の関係を明らかにした。量子代数の縮約という方法で非相対論的極限の考察も行った。
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