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randomな磁場のあるSchrodinger作用素に関連する問題の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13740094
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 基礎解析学
研究機関京都大学

研究代表者

上木 直昌  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (80211069)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードrandom Schrodinger作用素 / 状態密度関数 / Pauli Hamiltonian / 磁場 / Gauss型確率場 / 確率解析 / 作用素論 / 微分方程式 / Wegner型評価 / spectral localization
研究概要

本研究はrandomな磁場のあるSchrodinger作用素の性質を多角的に研究することを目的としているが、特に本年は2次元Euclid空間上の定常でergodicな確率場を磁場としてもつPauli Hamiltonianの状態密度関数の挙動に関連する結果を得た。まずこの状態密度関数の0におけるjumpの下限を磁場となっている確率場の1点における平均の絶対値の定数倍の形で与えた。この下限により磁場の1点における平均が0でないとき状態密度関数は0においてjumpし、従ってPauli Hamiltonianは0を無限重の固有値としてもつことが分かる。これは1つの値が無限重の固有値になることをまとまったrandomなSchrodinger作用素のclassで示せた数少ない例である。またこの下限は特に確率場が正の下限をもつときにはjumpの大きさに一致することも示した。以上のことはPauli Hamiltonianのもつ超対称性の構造と状態密度関数のLaplace変換のWiener積分表示を利用することによって示した。次に確率場の平均が0の場合について、確率場が座標変数の1つに依らない場合等、基本的な場合に状態密度関数の0の近傍における下限を対数関数を含む式で与えた。この下限は確率場が座標変数の1つに依らないwhite noiseとなっている場合にComtet、Georges、Le Doussalがwhite noiseの各点独立性を用いて形式的な方法で与えた状態密度関数のexact formulaと同じorderをもち、Pauli Hamiltonianの状態密度関数が他のよく研究されているSchrodinger作用素の場合と違って急激に0から立ち上がること、従ってPauli Hamiltonianが0に近いenergyの状態を沢山もつことを示している。本研究ではこのことを確率場に各点独立性が無い状況においてAharonov、Casherの理論を厳密に応用することによって示した。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Ueki: "Lifschitz tail of a random Pauli Hamiltonian with an anomalous magnetic moment"Japanese Journal of Mathematics. 28・2. 261-286 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] N.Ueki: "Estimates on the heat kernel of the Pauli Hamiltonian and its application to problems on hypoellipticity of the ∂_b-Laplacian"Math. Z.. 239・1. 69-97 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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