研究概要 |
函数空間論,補間空間論,ウェーブレットそして偏微分方程式への応用が研究テーマであるが,その概要は以下の通りである。 1.当初定義された((Littlewood-Paley分野(1の分解)の超局所版としての)ウェーブレット変換を再考することにより変換そのものの評価を得ることができた。前年度考察されたF.B.I.変換(ウェーブレット変換にパラメータがひとつ附加された変換)に対しても同様の評価を得た。これらにより従来の函数空間論,超局所解析を見通しのよいものに仕上げることができると思われる。 2.補間空間論における問題(重みつきLorentz空間の補間定理を与えよ)に対して,前年度のものとは異なる観点から(例えばblock-Lorentz空間を用いて)アプローチした。いくつかは共同研究である。 3.2-microlocal Besov空間とウェーブレットについて共同研究を行った。これは函数空間の「局所理論」の動機付けとなる。 4.具体的実績は4つの論文を現在投稿中であり,ドイツ(イェナ)でも講演を行った。(さらに,投稿準備中の論文もある。)
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