研究課題/領域番号 |
13740108
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
大域解析学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
木下 保 筑波大学, 数学系, 助手 (90301077)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 高階 / 双曲型 / ライフスパン / 非線形 / 双曲型方程式 / レヴィ条件 / 実解析的なクラス |
研究概要 |
高階の非線形双曲型方程式に取り組む上で、昨年度は第一ステップとして非線形問題をモデル化した線形問題大域解の存在に重点をおいて研究を行ったが、本年度も引き続き未解決であった線形問題に取り組み、そのあと第二スチップとして非線形問題への応用を行った。詳しくは以下の通りである。 線形問題(1)方程式の主部から決定される特性根の形と方程式の低階の項の形の関係。 線形問題(2)高階の方程式のさらなる一般化であるシステム(連立方程式)の研究。 非線形問題(3)方程式の非線形項の形がライフスパンに与える影響。 1.ローマ大学のP.D'Ancona氏と共同研究を行い、(1)のように高階の方程式の低階の項の形が与える影響を十分考察することで、システム(連立方程式)の場合も高階の方程式とかなり同等の結果を導くことに成功した。ただし、これまでに知られているシステム(連立方程式)の結果と多少ではあるがギャップがあるためピサ大学のS.Spagnolo氏も共同研究に参加し、システムのサイズが2×2と3×3のときに限定してさらなる詳しい研究を行い、最適な結果を得ることに成功した。 2.低階の項だけに非線形項がある(半線形)場合は、(1)の結果からすぐに非線形問題への応用が進みました。すなわち、(1)で調べられた特性根と低階の項の形の関係から、十分小さな初期値を与えるだけで、解のライフスパンも無限大に延び、大域解が得られることが判りました。しかしながら非線形項が主部にも加わる(準線形)場合は予想以上に困難な状況になったため、今後の課題である。
|