研究課題/領域番号 |
13740133
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
|
研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
大坪 政司 国立天文台, 天文機器開発実験センター, 助手 (70332161)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
2001年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 宇宙望遠鏡 / 軽量化 / 能動光学系 / アダプティブオプティクス / 大型望遠鏡 / 可変形鏡 |
研究概要 |
地上望遠鏡の光学系では、鏡面が姿勢変化による自重変形などで変化、光学性能が劣化する。大型望遠鏡の鏡では、変形しないだけの厚さを確保すると、その重量が非現実的な量になる。そのため最近では支持、形状の補正を行い、性能を達成することが一般的になりつつある。一方で無重力状態の宇宙望遠鏡も地上試験時の誤差や熱変形で期待した鏡の形状を得ることは難しい。そのため、補償光学系を搭載する望遠鏡が提案されており、今後、ニーズが高まると考えられる。 これらの望遠鏡は、現在、非常に多数のアクチュエータを使用して裏面から点ごとに支持する可変形鏡システムを用いている。しかし、現実には鏡は折れなどの曲がりやすいモードほど変形量が多く、局所的な変形量が無視できないケースは稀である。そこで、最低限のアクチュエータで実際に起こりうる主な収差を補正するための可変形鏡の研究を行うこととした。 まず、構造の検討と基本設計を行った。平面の板に3点の固定点と3点の制御点を儲け、制御各点に力を加えて生じる変形を検討した。その結果、最も変形が起こりやすい曲げモード、および自重等で起こりやすい三角形の変形をコントロールできることが判明した。この結果、固定点に傾き、横方向の移動の機能をつけてやることで、ティルト、デフォーカス、非点収差、コマ収差、三角アスといった光学系で生じやすいモードのほとんどをカバーする可変形鏡を構成できることが分かった。 このサポートは僅か3点で鏡をサポートするため、扱いが容易であり、副鏡可変形鏡やセグメント鏡などでの実用化が容易に行えると考えられる。 なお、デモ機については現在製作中であり、干渉計での評価を終え次第、報告する予定である。
|