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プログラム可能な論理回路を用いた宇宙線観測装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13740151
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関名古屋大学

研究代表者

さこ 隆志  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (90324368)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード宇宙線 / 太陽中性子 / 太陽フレア / FPGA・CPLD
研究概要

13年度にXILINX社のFPGA Spartan XCS10XLPC84を用いて論理回路の基礎試験を行った。この試験では、本チップの応答速度・遅延時間・消費電力といった基本性能が宇宙線実験の要求を満たすことを確認した。
14年度には同社のCPLD XC95108-15PC84Cを用いて実用回路を作成した。
作成した回路は、14年度末にメキシコ・シェラネグラ山に設置する太陽中性子望遠鏡の方向測定回路である。同様の望遠鏡はこれまでに世界各地に設置されてきたが、方向測定用の回路はその都度手作業で数10個のTTL ICをはんだ付けすることで製作してきた。今回、この回路をCPLDで製作したことにより、数10個分のICをたった1個のチップでおきかえることに成功した。
太陽中性子望遠鏡の動作試験は14年度中に名古屋大学内で実施し、その際、上記回路を含めたデータ収集も行った。その結果、今回製作した回路によって、宇宙線の到来方向分布が正しく測定できることが確認できた。また、長期にわたる動作試験でも、本回路は正常に動作し続けた。
装置はすでにメキシコに発送されており、3月に現地での建設が行われ、本格的な観測が開始する。CPLDを用いて部品数を格段に減少させたことによって、回路製作のミスを軽減することができた。また、プログラム可能な機能を生かして、今後のメキシコ太陽中性子望遠鏡の拡張を効率よく行うことができる。
上記の過程の中で出会ったひとつの問題は、CPLDに複雑な回路を書き込むと、入出力の端子を自由に選ぶことができなくなる、ということである。これは本研究の目的としていた汎用基板の作成の大きな障害と考えられた。しかし、この問題もCPLDを用いることで解決した。論理回路本体を書き込むためのCPLDの他に、このCPLDとモジュールの入出力端子をつなぐ中継用のCPLDを導入したのである。
このようなデザインで、14年度のもうひとつの目標であったCPLDを用いた汎用論理回路基板を作成した。この基板を用いることによって、計算機上でデザインし、専用ケーブルでダウンロードするだけでどのような論理回路でも簡単に実現できるようになった。今後、新しい実験を考えていく上で、このような基板の存在は非常に有効になると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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