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格子上の場の理論による強い相互作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13740169
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

藏増 嘉伸  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (30280506)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード量子色力学(QCD) / 格子QCD / ボトムクォーク / B中間子 / ハドロン行列要素
研究概要

格子QCDを用いて弱い相互作用における重いハドロン(チャーム、ボトムクォークを含むハドロン)の行列要素を精度良く計算することは非常に重要であるが、重いクォークを格子上で扱う場合はそれ固有の困難がある。問題は、現在の計算機性能では格子QCDのカットオフ、即ち格子間隔の逆数(a^<-1>)は重いクォークの質量(m_Q)より小さく取らざる得ないことである。例えば、現在の数値計算においてはボトムクォークの質量(m_b)とカットオフの比はおよそm_ba【approximately equal】2-3程度である。この大きなm_Qa比の効果をコントロールするために幾つかのアイデアが提案されているが、その殆んどは非相対論的QCDのようにm_Qa》1という仮定に基づいている。この場合カットオフの大きさは重いクォークの質量よりも小さくなければならないので、ハドロン行列要素の連続極限を考えることは原理的に出来ない。このことは、第一原理に基づいた計算という格子QCDの本質的な利点を放棄しており、格子上におけるHeavy Quarkの定式化として満足できるものではない。
青木慎也(筑波大),冨永信一(筑波大)との共同研究のもと、我々はm_Qa【approximately equal】1の条件下における格子上のHeavy Quarkの相対論的定式化を提唱した。基本的なアイデアとしては、Heavy Quark作用にm_Qaに依存するパラメーターを人為的に導入し、それによってm_Qa【approximately equal】1によるカットオフ効果を取り除くというものである。現在摂動計算によってこのパラメーターをone-loop levelで決定することに成功し、更に次のステップとして非摂動的に決定することを目指している。我々の相対論的定式化によって、Heavy Quarkを含んだ物理量の連続極限を考えることが可能となり、これによって現在広く行なわれている非相対論的近似を越えた計算が実現できる。これはB中間子崩壊定数やB中間子Bag定数さらには他のB中間子形状因子の精確な決定に対して、本質的な前進であると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Aoki, Y.Kuramashi, S.Tominaga: "Relativistic Heavy Quarks on the Lattice"Progress of Theoretical Physics. 109. 383-413 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] S.Aoki, Y.Kuramashi, S.Tominaga: "Relativistic Heavy Quarks on the Lattice"Nucl. Phys. Proc. Suppl.. 106. 349-351 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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