研究課題/領域番号 |
13740178
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大道 英二 東京大学, 物性研究所, 助手 (00323634)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 量子ホール効果 / パルス強磁場 / 2次元電子系 / 平行磁場 |
研究概要 |
前年度に引き続き分子線エピタキシー装置によるGaAs系半導体成長の最適化をおこない、低温で移動度にして約2×10^5cm^2/Vsの試料が得られるようになった。これらの半導体試料を用いて低温・強磁場下における伝導測定を行い、半導体2次元電子系における平行磁場の効果について調べた。 まず当初の計画に挙げた量子ホール状態については低温・強磁場下での測定環境の下で測定を試みたが、期待した現象を見いだすには至らなかった。一方で2次元電子系を積層した半導体超格子構造においては、層間伝導が平行磁場の関数として振動的に振る舞うことを見いだした。これは平行磁場によるStark-cyclotron共鳴の強度の変調として説明できることを示した。また、平行磁場が存在する下での電界ドメイン構造についてパルス強磁場を用いた測定を行い、キャリヤ数、層間結合などの観点からその安定性について議論を行った。さらに、磁場を完全に平行に印加した条件下では層間伝導がある磁場の値でディップを持つことをみいだした。この値は平行磁場によってもたらされる波動関数の位相変化を考慮すると、波数空間におけるフェルミ面のサイズを反映したものであることがわかった。この方法はフェルミ面形状を測定する新たな手段になりうることをしめした。
|