研究課題/領域番号 |
13740186
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
安食 博志 阪大, 基礎工学研究科, 助手 (60283735)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 励起子 / 電子・正孔交換相互作用 / 励起子-フォノン相互作用 / 微細構造 / ヤーン・テラー効果 / ファン・リー因子 / 量子点 / ポラリトン |
研究概要 |
1強閉じ込め領域における励起子の光学応答 強閉じ込め領域では、電子-正孔交換相互作用により、縮退したエネルギー準位が分裂して微細構造が形成される。これまで電子-正孔交換相互作用のうち、短距離成分しか調べられていなかったが、鏡像ポテンシャルを含めた長距離成分によって準位の分裂が約4倍増大することを示した。残念ながら、この結果はほぼ同時にGoupalovらによって発表されてしまったが、本研究では、振動子強度のサイズ依存性も長距離成分が大きな寄与をすること、さらに、高い準位まで考慮した計算がサイズが大きくなるほど重要になる様子を初めて示した。 2弱閉じ込め領域における励起子と縦光学フォノンの相互作用 球形量子点に閉じ込められた励起子と縦光学フォノンの相互作用について、励起子の電子-正孔交換相互作用がどのような影響を及ぼすのか調べた。これまで励起子の最低準位は角運動量0の縦光学フォノンとしか相互作用しないとされていたが、実は電子-正孔交換相互作用を考慮すると、角運動量2の縦光学フォノンも相互作用に寄与することが明らかになった。さらに角運動量2のフォノンと相互作用した結果、縮退した励起子最低準位が動的ヤーン-テラー効果によって分裂することを解析的に示した。また、振動子強度が最大となる励起子準位のファン-リー因子のサイズ依存性は、これまでの報告よりも緩やかであることが示された。 3励起子と光の相互作用とスペクトル形状の関係 半導体球に閉じ込められた光と励起子の相互作用が、キャビティ効果により増大すること、およびその条件式を近似的に与えた。この条件式で与えられる相互作用はサイズに比例して大きくなり、輻射寿命幅も大きくなる。ところが,サイズ無限大の極限ではその寿命幅はゼロになるはずである。相互作用増大に伴う輻射寿命幅の減少をどのように理解するかを明らかにしつつある.
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