研究課題/領域番号 |
13740212
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
島津 佳弘 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70235612)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2001年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ジョセフソン接合 / 量子ビット / 微小トンネル接合 / DC-SQUID / 電子線リソグラフィー |
研究概要 |
3個のジョセフソン接合を含む超伝導ループは、量子コヒーレンスを示すことから磁束量子ビットとして応用できると考えられている。量子コンピュータに応用される量子論理回路においては、複数の量子ビットで構成される量子論理ゲートが不可欠な構成要素である。本研究では、2個の磁束量子ビットが相互インダクタンスを通じて結合した試料の動作測定、及び数値シミュレーションを実施した。結合度を十分に大きくするために、約80pHという大きめの相互インダクタンスをもつ試料について、^3Heライオスタット及び希釈冷凍機を使って低温における磁束測定を行った。磁束測定は、量子ビットと結合したDC-SQUIDの臨界電流測定及びFlux locked loopの両方の方式で行った。測定の結果、各ビットを流れる巡回電流が異なる磁場で反転し、量子ビット内の磁束が磁束量子の半整数倍付近のときに、量子ビットの磁気モーメントが反平行の状態が実現していることが実証された。この実験結果を、古典的数値シミュレーションによってよく説明することができた。本研究において測定された量子ビットに含まれるジョセフソン接合のジョセフソンエネルギーと帯電エネルギーの比は約400と大きいことから、古典的動作を明確に示しているものと考えられる。限られた磁場領域において、量子ビットの2状態の間の振動現象を観測した。振動のメカニズムに量子トンネリングが関与している可能性があり、考察を進めている。
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