研究課題/領域番号 |
13740218
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
稲田 佳彦 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80273572)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | CeMX_5 / 重い電子系 / 超伝導 / 強相関電子系 / ドバースファンアルフェン効果 / 量子臨界点 / 単結晶 / ドハースファンアルフェン効果 |
研究概要 |
今年度は、本研究課題の2年目の最終年度である。CeMX_5系、UMX_5系化合物の新超伝導物質の発見には至らなかったが、多くの115系化合物の純良単結晶育成に成功し、系統的に電子状態を明らかにした。また、高圧下でのdHvA効果の研究から、量子相転移点近傍の電子状態の研究を行った。UCoGa_5の純良単結晶育成に成功し、dHvA効果を用いた電子状態の研究を行ない、UCoGa_5が少数キャリアの半金属であることを明らかにした。UCoGa_5とCeCoIn_5は価電子数が1つ異なり、バンド構造中でのフェルミエネルギーの位置が異なる。これが磁性や伝導特性の違いの原因であることを明らかにした。UCoGa_5は半金属でパウリ常磁性、CeCoIn_5は磁気揺らぎの強い系の超伝導であることは、115系の結晶構造で磁気揺らぎを媒介とする超伝導が発現するために総価電子数が重要になる。この観点から、CeCoIn_5と総価電子数が1だけ異なるCeRuIn_5の研究に興味が持たれるが、本研究期間中には残念ながら結晶の育成に成功できなかった。今後の課題である。 CeRhIn_5の高圧下でのdHvA効果から、f電子が局在的な常圧と比べて急激なフェルミ面の変化はないが有効質量が急激に増大することを明らかにした。超伝導の引力機構に関与すると思われる強い磁気揺らぎは、有効質量にのみ影響を与えることを明らかにした。
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