研究課題/領域番号 |
13740285
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
超高層物理学
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
下舞 豊志 島根大学, 総合理工学部, 助手 (30325039)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 中間圏 / 中間圏界面 / 大気光 / 回転温度 / スペクトル / 大気波動 / 干渉フィルター |
研究概要 |
名古屋大学太陽地球環境研究所によって京都大学信楽MU観測所に設置された分光温度計(SATI)は、中間圏界面付近の発光層であるOHおよびO_2の回転温度および発光強度の連続観測を実施している。ところが、推定されたOH回転温度が他の観測手段による大気温度観測値よりかなり低いことが以前から指摘されていた。SATI観測結果による回転温度はGattinger(1984)の分光定数を用いて計算された理論スペクトルと観測スペクトル全体を用いて最小二乗近似法により求められていたが、本研究ではより新しい理論であるLanghoff(1986)の分光定数を用いて、Q分岐のうちQ1(1)とQ1(3)の二本の輝線の強度比のみを用いる方法により回転温度推定を行ったところ、以前の方法による推定値より約20K高い値が得られるようになった。しかしなお他の観測手段による観測値とは10K程度の差があり、この原因については今後の研究課題である。この研究成果については2002年PSMOS国際会議において報告を行った。 また、平成13年度にOH(7-3)帯スペクトルのR分岐を用いて回転温度を推定するための干渉フィルターの設計を行い、本年度は新型分光温度計に搭載して試験観測を行うことが出来た。残念ながら期待していたほどの明瞭な輝線の分離は得られておらず、スペクトルから推定した回転温度の精度検証は困難であった。また、絶対感度を校正するための装置(新潟大学作製)の完成が遅れて絶対感度の校正が行えていないので、回転温度推定については今後の課題が多く残されている。
|