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部分溶融マントルにおけるメルトの集積・移動メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 13740306
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 岩石・鉱物・鉱床学
研究機関千葉大学

研究代表者

高橋 奈津子  千葉大, 理学部, 助手 (50261897)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードニカンベツ岩体 / 幌満岩体 / 部分溶融 / 斜長石脈 / 初生的マントル / メルトの分離 / 斜長石レルゾライト / 全岩化学組成
研究概要

ニカンベツ岩体には,斜長石-スピネル安定領域で母岩から分離・集積した部分溶融メルトが固結したと考えられる斜長石脈を多数含む斜長石レルゾライト層が5層準確認された。各層の厚さと単位面積あたりの斜長石脈の出現頻度,斜長石脈の規模が岩体底部から上部に向かって増加する。これらは,平衡温度の上昇に伴う部分溶融の程度の増加で説明可能である。XRFによる全岩化学組成の検討によると斜長石脈を含む層準の斜長石レルゾライトが最も初生的マントルの組成に近いことがわかった。従って,斜長石脈を含む層準は,そのfertileな性質ゆえに同平衡温度でも部分溶融の程度が高かったことが,効率的にメルト脈として母岩からメルトが分離・集積できた要因であった可能性がある。ニカンベツ岩体のかんらん岩類は,より低温相と考えられる幌満岩体のかんらん岩の全岩組成領域とほぼ重なるが(1)メルト成分に著しく枯渇するハルツバージャイト相を欠く,(2)斜長石レルゾライト相の占める領域が広く,その領域は幌満岩体の斜長石レルゾライト全域とシンプレクタイトを含むレルゾライト領域の一部に及ぶ,という点が異なる。(1)は,分離マグマからのキュムレート相であるダナイトがニカンベツ岩体では幌満岩体の1/100〜1/1000規模しか発達していないため,メルト成分に著しく枯渇した岩相が成長できなかったことで説明可能である。また,(2)は,Al_<2>O_<3>やCaOに乏しい斜長石レルゾライトの野外での産状が,斜長石を含まないレルゾライトとの境界部付近に限られること,鏡下ではシンプレクタイトの形態が残留しているが必ず斜長石を伴っていることから,低温相の幌満岩体ではシンプレクタイトを含むレルゾライト相として出現する岩相が高温相であるニカンベツ岩体では,部分溶融+サブソリダス反応の進行によって斜長石が形成され斜長石レルゾライトとして出現したため,と考えられる。

報告書

(1件)
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 高橋 裕平, 新井田 清信, 澤口 隆, 高橋 奈津子: "地質調査研究資料集 地質集成図「アポイ岳地域」"産業技術総合研究所(CD-ROM). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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