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光合成酸素発生中心の機能モデル:Mn_4O_4立方体錯体からの光化学的酸素発生機

研究課題

研究課題/領域番号 13740377
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 無機化学
研究機関新潟大学

研究代表者

八木 政行  新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (00282971)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード光合成 / 水の酸化 / 酸素発生 / マンガン錯体 / 光化学系II / 光化学II
研究概要

UV光照射によりL_6Mn_4O_4立方体錯体(1)から[L_5Mn_4O_2]^+"Butterfly"型錯体への選択的な分子構造変換により酸素を発生する結果に着目して、この分子構造変換を利用した水の酸化触媒素子の開発、さらにこの素子を基本とした高分子触媒膜を創製する研究を実施した。
錯体1はジクロロメタンにしか溶解せず、その飽和濃度も0.4mMの低いのが実験の大きな制約となっていた。また多くの高分子との親和性も課題となっていた。錯体1の溶解度、ならびに高分子との親和性を改善するために、ジフェニルスルホン酸のフェニル基にメチル基を導入した誘導体1aを合成した。メチル基を導入することにより、ジクロロメタンへの溶解度は約100倍増大し、アセトニトリルやジメチルホルムアミドなどの他の有機溶媒にも可能となった。1aとpolystyreneまたはpoly(methyl methacrylate)などの高分子との混合溶液から溶媒除去によ1a/高分子ハイブリッド膜を作成することに成功した。
L_6Mn_4O_4錯体の比較化合物として[Mn_2^<III,IV>(μ-O)_2(terpy)_2(H_2O)_2]^<3+>(terpy=2,2':6',2"-terpyridine)錯体(2)を合成した。2の水の酸化触媒活性を明らかにするために、水溶液中で2とCe(IV)酸化剤との反応を調べたが、2は過マンガン酸イオンへ分解するのみで、全く酸素を発生しなかった。しかし、2をカオリン粘土に吸着させた場合には酸素が発生し、2が触媒として働くことを見出した。これまでのマンガンオキソ錯体による水の酸化反応に関する研究では、均一水溶液系で反応が試行されており、水からの酸素発生を実現するに至らなかった。本研究の結果は不均一な反応場を提供することにより、二核マンガン錯体が触媒として働くことを示した最初の例であり、錯体の均一溶液中での反応のみならず、不均一反応場での研究の重要性を示唆している。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masayuki Yagi: "Selective photoproduction of O_2 from the Mn_4O_4 cubane core : A structural and functional model for the photosynthetic water oxidizing complex"Angew. Chem. Int. Ed. 40・5. 2925-2928 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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